手・足・指の変形・外反母趾

仮骨性外反母趾(かこつせいがいはんぼし)

【巻き爪・外反母趾情報】仮骨性外反母趾
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仮骨性外反母趾とは

仮骨性外反母趾とは何かについてまとめてみましたのでお伝えしたいと思います。

外反母趾のページでもお伝えした通り、外反母趾と聞くと親指が内側にくの字のように曲がってしまった状態をイメージする人も多いのではないでしょうか。

それは実際に症状のひとつだとも言えると思いますが、
なかには足の親指はほとんど真っ直ぐで問題ないにも関わらず、
付け根の部分の骨が外に飛び出す「仮骨性外反母趾」と呼ばれる症状があります

これは付け根の部分の骨が以上に発達して、見た目が曲がったようにみえるパターンです。
​外反母趾はこの外反母趾の説明で解説している通り5種類(靭帯性・仮骨性・混合性・ハンマートゥ性・病変性)あります。
でもこの外反母趾は親指が曲がってしまう他のものとは異なる症状です。

発症原因は衝撃に起因することで引き起こされます。
親指の付け根部分が強く打ち付けられるような感じになっちゃうことで、過剰な衝撃が繰り返されると、人間の体は頑丈な骨を構築して守ろうとするのです。

つまり、無意識の防御反応によって骨が発達して、出っ張った状態になります。
ヒールやパンプスなどの履く人で、足の指ではなく付け根で歩く癖がついている人に起こりやすい症状です。

また、骨もそうですけど皮膚も硬くなっちゃって、タコができることが多いことも特徴のひとつです。
多くの外反性外反母趾にも言える原因ですが、
真っ直ぐ立った時に体重の分散が指先ではなく足裏に集中して、指が浮いてしまうことありますよね。
これは扁平足との合併症になりやすい理由でもあります。

本来土踏まずに存在している足のアーチ状のくぼみが失われて、地面に足の裏全体がついてしまっている状態では、必然的に指が地面につく機会が少なくなります。
そうすると歩いた時の衝撃などがダイレクトにを親指の付け根に受けやすくなるのです。

基本的に扁平足というのは、大人になるに連れて筋力がついて改善されることが多いですが、悪い歩き方が習慣になってしまうと慢性化することもあります。仮骨性外反母趾と言っても突然症状が現れるわけでなくて、少しずつ少しずつ骨が大きく(肥大化)なっていってしまいまう状態です。

骨より先に皮膚が硬質化することが多いため、手で親指の付け根あたりに違和感を感じたら、意識して改善する必要があると言えるでしょう。

他にも体の捻れによって症状をまねくこともあります。特にX脚やO脚等の足・ひざの変形傾向がある人は、骨盤や股関節、膝や足首などに捻れや歪みを抱えていることが多いです。

捻れによって、通常の歩行よりも偏った負担が掛かりやすく、痛み出てきてしまうこともあります。
この痛みをかばうように歩く癖がついてしまうと、一部に衝撃が集中して仮骨性外反母趾になることがあるのです。

このような症状はよく言われているように二次的障害に繋がるリスクもあります。
例えば膝への負担から半月板損傷や腰椎ヘルニア、頭痛や肩こりにまで影響する場合があるのです。
「歩行」と言う当たり前の行為に、歪が生じるという事もみなさんご存知の通りですが体への負担も大きくなっちゃいます。
痛みがないからと放置せずに、改善を図ることが大切です。

仮骨性外反母趾の症状は、骨が肥大化してしまっている状態です。
他の外反母趾(靭帯性外反母趾・混合性外反母趾・ハンマートゥ性外反母趾・病変性外反母趾)に有効な左右の親指にゴムバンドをひっかけてストレッチをする方法や、タオルを足の指だけで掴む筋肉トレーニングは骨の縮小には効果が期待できません。

ただ、靭帯性と仮骨性が合併している混合性のパターンもありますので、その予防や改善には役に立ちます。

悪化してしまった仮骨性の症状を完治させるには骨を削る手術が必要です。
そのため、いかに症状を悪化させないかが重要になります。
まずは悪化因子を取り除くことを優先させましょう。
症状の進行を食い止めるためには、過剰な負担や衝撃を和らげることが先決です。

専用のサポーターを着けることで心理的にも改善が望めます。
また、扁平足を改善するために靴の中敷きを使って土踏まずを作ったり、骨盤や股関節などの歪みの改善を試みたりすることは有効です。

しかし、いずれの場合でも原因の究明と適切な処置が必要です。
なんどもになりますが、気になる場合は専門知識を持つ整形外科などに診断してもらうのが得策だと言えます。