混合性外反母趾とは
混合性外反母趾とは何かについてまとめてみましたのでお伝えしたいと思います。
外反母趾についてでもお伝えした通り、
外反母趾とは足の親指が人指し指方向に曲がって関節(第一中足趾関節)が変形を見た状態のことを指しています。
概観上の変化を見ると足の付け根の骨が移動したように見えるので勘違いしやすいですが、別に足の付け根の骨が出てくるわけでは在りません。
診断基準では外反母趾角(HV角)が15度以上になった状態が目安になっているのです。
欧米などの靴を履く文化が定着した国々では古くから症例が報告されていますが、
日本では女性の社会進出が進んだことで、高いヒールを履いて生活をする機械が増えたことが影響して、近年患者数は増加の勢いを見せています。
5種類に分類されている外反母趾(靭帯性・仮骨性・混合性・ハンマートゥ性・病変性)ですが、これらの中で混合性外反母趾は、靭帯性と仮骨性の2つの病態の特徴を兼ね備えているのが特徴です。
足のアーチが原因
すなわち、混合性外反母趾は足元の指アーチを支えている靱帯(横中足靭帯)が緩んでしまうことで親指が人指し指方向に曲がる病態に、加えて親指の付け根が異常に発達して出っ張って見える病態が併発されている状況になっています。
靱帯にゆるみが出る状態と骨の異常発育のどちらからか初発して、加齢にともなって両方の症状が見られるようになります。靱帯が緩む原因には、くつしたで保護して平坦な場所だけを歩くことが習慣化して、足指の筋力不足をきたし、次第に横アーチの元になる靱帯が弱まっていきます。また歩行時に指上げ歩きをして親指の付け根に強い衝撃を加える歩き方が身につくことで、生態の防御反応として、異常な骨の発育などが見られるようになるのです。初発症状は親指周辺の痛みで始まることが多いわけでですが、親指の付け根と靴との摩擦のおかげで該当部分の骨の上に液体が溜まる「パニオン」と呼ばれる特徴的な症状が観察されることもあるのです。
混合性外反母趾の二次的症状と治療法・手術
混合性外反母趾が進行すると様々な二次症状に悩まされることになります。
まず親指の横アーチの靱帯が弱まることで、足指周辺の痛みが出たり、股関節の変移による左右の足の長短差が出るようになることもあり、ひいては顎関節症など全身の骨格バランスにも悪影響を及ぼします。
このように混合性外反母趾は進行につれて様々な症状がに悩まされるようになるので、治療が必要なのは明白。
根治的治療を考えるなら手術が確実な方法です。
適応になるのは手術をしてでも、痛みから解放されたいような状態の時になるでしょう。
具体的に最も良く行われているのは中足骨(親指の付け根から関節までの骨)の骨きり手術と呼ばれる方法です。
これは文字通り変形が出ている骨の一部を除去することで変形を外科的に改善させる方法になります。
変形の進行具合に応じて手術の術式は変わります。
軽症の場合では骨を切る範囲も小さくなりますが、重症の場合骨を切る分量も増えるので、正確に変形を直す技術も必要になるのです。
ただし全てが手術の適応になり分けでは在りません。
症状が軽い場合には保存的に治療で、これ以上の症状の悪化を防止することは可能です。
自宅でできるケア方法
そこでご家庭でも実践できる治し方を検討してみましょう。
簡単な治し方に5本指ソックスを着用して生活する方法があります。
本来人間は裸足で歩くことを前提に身体の仕組みは作られているのです。
本来の正しい歩き方というのは、かかとから着地してしっかりと指で地面に接地して母指球から足趾までを使って、後ろにけりだすような姿勢で歩き出すように出来ています。
5本指ソックスを履くことでノーマルソックスよりは裸足の状態に近づけてくれるので、正しい歩き方を再現できやすっくなります。そのため特定の部位に負荷が集中する歩行習慣を改善できるので、諸症状の改善にも繋がりやすいです。
自宅でできるケアだけではなく、病院・専門家に診てもらい早めの治療・ケアが大切です。
